2021年11月7日(日)の日記

シュウマイはよく転がる。 このあいだ夜に家の近くを歩いていたらシュウマイを蹴ってしまった。最初シュウマイとはわからずに、「道に白くて丸いものが二個、落ちている」と思ったが、よく見たらシュウマイだった。近くに半額のシールが貼られた惣菜用の容器…

2021年10月25日(月)の日記

バイクの後部座席に座って夜風を切りながら君のお腹ぽんぽんしてるとき、ああ自由だなあ、って思ってたんだよなあ。EXILEを好きになる感性ってたぶんぼくが100歳まで生きたとしてもあんまりピンと来ない気がしていて、なんかそれが面白いなって思ってた。一…

2021年10月20日(水)の日記

労働することはつまらんことだ。という考えの方がつまらん考えだ。なんて言うのは綺麗事か。労働という言葉に含有されるものはなんですか。好きな人の食べ散らかした食器をいとしい気持ちで洗いました。お金はもらえませんでした。私も好きな人も幸せな気持…

2021年10月14日(木)の日記

この窓はあけられません この空間から別の空間がみえます この窓はあけられません 別の空間はみえるけどぼくはその空間にいけません Sudden stops are sometimes necessary in my life お願い この窓はあけられません つり革にも手すりにもつかまらないでく…

2021年9月20日(月)の日記

一日中ずっと心がざわざわしていた。 きのうの朝、江國香織の『落下する夕方』を読み終えたからかもしれない。空腹なまま本を読んでしまうのは危ないことだ。空腹な状態で小説に触れると、自分のからっぽの体に、深く、言葉が入りこんでしまう。自分の空白の…

2021年8月31日(火)の日記

失恋したみたい。 人に期待してはいけない、とよくいうが期待なんてしようとしてするものではなくて勝手に生まれてくる感情なんだから、それを無視する方がよっぽど不遜だと思うね。 思ってたんと違った、なんてことを人間に対してとっくに思わなくなった。 …

2021年8月25日(水)の日記

なんか愛さないの純粋に向いてないなと思った。 憎むのとか、見切り発車で攻撃するのとか。 すぐに形を変えてしまうから、理解を示すけど、 理解を示すのは、その人になってしまうことではなくて、 同じ人間だから。 愛されなくても愛してみようかな、とか。…

2021年7月31日(土)の日記

今日から八月、と思っていたのにまだ七月で、別に八月を心待ちにしていたわけでもないのになんだか拍子抜けしてしまう。 蝉がじゃわじゃわと鳴いていて、それだけで部屋の温度が上がる気がする。ベランダに出て、獅子唐とバジル、唐辛子の鉢に水をやる。獅子…

2021年7月4日(日)の日記

雨、雨、雨。雨は好きだけれど雨ばかりが続くのは好きではない。雨の良いところは、部屋の片づけが進むところと、片づいた綺麗な部屋からぼんやりと憂鬱そうに外を眺める遊びができるところ、それから植物が生き生きと見えるところだ。文字通り濡れたような…

2021年6月24日(木)の日記

紫陽花の青紫が褪せるまでひとつひとつつまんで親指の腹で押し潰してゆくとき指の腹にうつる紫陽花の汁なのか紫陽花にうつる指の脂なのかわからないほどに夏は湿度を増してゆき触覚と視覚の境界があやふやになると一瞬の隙間へ足を踏み外してしまう今を今足…

YUKIを聴くこと

YUKIがいつもいつでも明るい存在だということがファンの皆さんならお分かりかと思います。この現代においてそれがどれほど困難かつ挑戦的な試みかということは、普段からスマホを使用される皆様ならお分かりでしょうか。それは光と同じです。SNSに毎日のよう…

「孤独の時代2021」

孤独だ。孤独だなあ、と思う。孤独は気持ちいい。たまに孤独を受け入れられなくなる。それでも私は私の孤独を守りたい。 2021年になった。Twitterでめっきり呟かなくなった。結局、SNSなんて自分がどう見られたいか、というところに私は落ち着いてしまう。向…

お願い2

表現の方法を間違ってしまった。 責めたいんじゃない。 なんか、悔しかったのだ。恥じ入ったのだ。 自分の無力さが、もどかしくて歯がゆかった。 自分の思った通りにならないと、すぐ感情的になるのはぼくの悪い癖だ。 自分の切実な衝動を、残しておきたいと…

お願い

勝手に死んでんじゃねえよ、ふざけんな 死ぬんなら俺が殺してやるよ 俺が殺してやるよ 死ぬなら呼べよ 死ぬっつーことはそういうことだろうが 俺が殺すよ だからその前に死んでんじゃねえよ ふざけんなよ あんなに愛してるって伝えたじゃねえか 死ぬってこと…

十月の雨、いくつかの断片的かつ個人的な記憶

パンっ、と鋭い破裂音をさせて、目の前を横切るトラックが空のペットボトルを踏みつけていった。 僕は吉祥寺駅近くの商店街で、恋人と手を繋いだまま赤信号が変わるのを待っているところだった。 雨が降っていて、けれどアーケードの中だから誰も傘をさして…

モノクロ

なまぬるい匂いで曖昧な気持ち 無暗に空が青い一日 不安で安心になるよ 春がくるたびにこんな気持ちか 月が明るい あなたに出会う前の自分がどうとか思うのは 時間ばっかりあって持て余しては 散歩に出て心の整理をつけるためとか 言い訳を繋いで行き止まり…

ぜんぶきぶん

なんか否定したいきぶん なんか全部がだめなきぶん なんか君のことすごく許せないきぶん ふざけんな 自撮りしたいきぶん 見られ晒しあげられたいきぶん 人気者になりたいきぶん なんでとかどんなとか自分のこと考えたくないきぶん もっとだもっと なんか攻撃…

たったさっきの出来事

2020/1/20(月) 21時過ぎ帰宅。窮屈なスーツはすぐに脱ぎ捨てて、脱皮をした蛇はこんな風に自由だろうか。自由というよりか気楽。パスタは簡単だからパスタを作ります。これは帰宅中から考えていたアイディア。仕事のあとに自炊をするとなんだかとても偉い…

親指を齧って / 幾許

親指を齧って 苦い恋をして ささくれた薬指 連絡をたまにしか取らないのは 興味がないからじゃないけど フィクションしか話さないあの人 フィクションしか書かない私 一緒に入ったトンネル 途中で絡み付いた肌 遠くに乾いた光が見えた もう一度会うのなら 遊…

紫陽花なんて

6月某日 夏の盛りに蝉が鳴くような音を立てて雨が打ち付けている。傘に、建物に、コンクリートに。植込みに咲く紫陽花は、どれだけ強く雨粒が打ち付けようと、その青い身体を地面に投げ出さずにいる。 駅のホームから身を投げてしまった男のことを思う。彼に…

顔 (Stigma)

女が成功しているだけで枕営業って言われるこの時代、社会的な肩書、経歴、名前、総てどうでもいい、無知は罪、表面だけをなぞって理解した心算か、裁判官ごっこしている奴らの美醜を、 俺が判断してやろうか、 かまととぶってら、自覚した瞬間に損なわれる…

人生を食べる男

東京駅で新幹線を降りたとき、夕方に半分めくれた空の、ひいやりと湿った空気は茂みの奥に立ち入ったような気配、いつかの花火の記憶、少し汗ばんだ肌に触れる初夏そのものの匂いでした。 あなたと初めて逢った日の夜、道沿いに咲いていた、凛と立ったたくさ…

CLEAN

謙遜なんて阿呆でもできる 愛の意味とか考えてる意味ない うるさいうるさい 格好いい自分で生きていきたいだけ 神様お願い 言葉なんて口から零れたそばからイミテーション 本当のことだけ話したい 激しい打撃音 地を這うように続く 負けたくない 足枷になる…

若造

ぼろぼろだわ 人生って理不尽だわ くたびれた毛布にくるまった桜の花 風に吹かれて 人の形が崩れる あきあきだわ 人生って堂々巡りだわ わだかまる水の流れに花筏 風が吹きつけて 人の形に崩れる 泣き笑いですか 半笑いですか くたくたですか 人生に倦んでい…

食べたもの日記 ~その2~

3月29日(金) 朝食(買い物) ・サンドイッチのバラエティーセット(カツサンドとか) 昼食(社食) ・白米 ・鶏のから揚げ ・千切りキャベツ ・きんぴらごぼう ・お味噌汁 夕食(自宅) ・白米 ・納豆めかぶ豆腐 ・生牡蠣 ・雪うるい ・削り牛タン ・日本…

食べたもの日記 ~その1~

You are what you eat, I am what I eat. ティラミスばっかりひと月食べていたら、私はもうほとんどティラミスってことだよね。それってすごくない? て会社の同僚に言ったら、なに言ってんのこいつ的な目で見られました。 だけど本当にそう思うの。 立派な…

ドーナツ / FRESH!! / 夢で逢えたら

ドーナツ ドーナツの穴のなかには なにがあるの? 半分こしたらなくなって あまいあまいグラニュー糖 しろい口まわり あーあ 賢明な判断だわ バスロータリーでぐるぐる回って一回休み まぶた重いです ごしごし てるてる坊主ぶらさがってるの? 自転車置き場…

24 hours

2019/2/9(土) となりの気配で目が覚めたら、自分の両側にぴったり人がくっついていてびっくりした。シングルのマットレスに、三人で眠ったから、ぎゅうぎゅう詰め。すこし汗ばんでいて、ちょびっと気持ちがわるかった。「川の字になって寝ようよ」と酔った…

目印をつけて

ひとりでどこかに行きたい、と思い、家を出た。 海が見たい、夕陽を眺めたい、と思い、立石公園というところに訪れた。JRの逗子駅を降りて、そこからバスに乗って20分ほど揺られて辿り着く。バスはとても混んでいて、ぼくはその中で “デッドエンドの思い出” …

あの町 あのにおい あの空気

自信を持ちたい ちゃんと選びたい ぼくがぼくを選びたい 四方が山に囲まれた町で 凍える冬の寒さが空気を満たして 感覚のなくなった体の表面で 目一杯に浴びた星の光 無数の光 あの山に灯るのは 道標だろうか ちゃんと選びたい あなたと一緒にいたい あなた…