夏の花が咲いていて
あなたに教えてもらった名前を思い出す
「日本の夏だね」って言ってあなたと歩く
いくつもの火をつけては
面白がってすぐ逃げ出した
涙に暮れて笑い転げて
少しずつ気持ちは色を変えて
初恋を結んでは
ぞんざいに投げつけて「こんなもの」って言って嘆いた
迷子の幼さであなたを幸せにできるの?
それは
手にした途端に消えてなくなる雪のよう
それは
手を伸ばした最中に遠ざかる逃げ水のよう
それは
口にした瞬間に品のなくなる情熱のよう
真実は
ぼくの中にある
今日はこれから、あなたの家にごはんを食べに行くところ。