からまる

こんな風になるなんて、自分でもびっくりしている

突然にお互いが、お互いの世界に現れて

どんどん知っていってしまうよ

知っていってしまう

 

あの人はとても自立した人

あの人は他人に期待をしない人

孤独を受け入れているように見えて、だから惹かれた

静かに絶望している人だって思ったから、変えたかった

世界は素晴らしいって思ってほしくて

 

ぼくの知らない世界をたくさん見てきた人

だから絶望してほしくなかった

あの人が甘えられる場所をつくりたかった

あの時、あの人は幸せだって言った

もともと絶望なんてしてなかったのかもしれないけど

でも変えられたかなって嬉しかった

 

誰にも言えない。

 

あの人はとても正直な人

あの人はとても優しい人

どんどん知っていってしまうよ

知っていってしまう

 

中途半端な優しさが、一番人を傷つける

どうすればあの人を大切にできるのか

どうすれば自分を大切にできるのか

毎日考えている

毎日手探りしている

 

どうするのが正解なのかが全然わからない

あの人を大切にしようとして、時間を重ねた分だけ

最後には全部裏返ってあの人を傷つけるのかな

ぼくも傷つくのかな

ぼくの優しさは中途半端で、不誠実で、子供じみている

 

恋なんて、始まり方でだいたい行く末も見えるもの

いつまでも同じではいられない

二人とも

当たり前だけれど

 

過ごした時間を、ぼくが、どう捉えるかはぼく次第

あの人が、どう捉えるかはあの人次第

 

いつ決断するの?

迷っているあいだにも、命は燃えてしまう

期限を先延ばしにするほど、あの人を愛してしまう

あの人を傷つけてしまう

 

しゃくしゃく余裕でいたいのに

全然わからない、上手な愛し方がわからない

 

あの人はとても正直な人

あの人はとても優しい人

あの人は